平凡社地図出版

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ハワイ・ホノルルで開業した「スカイライン」を地図で見る

皆さんには新しい鉄道、どう映るでしょう?

ハワイ・ホノルルで開業した「スカイライン」を地図で見る

2023年6月30日、ハワイに新しい全自動運転の鉄道が開業したという報道は、すでに各所から出ています。でも、添付図や挿入図を見てもどうも実感が湧かないので弊社地図帳市街図データに思い切って作図し即席で作ってしまったのが下の概略図。

開業区間と9つの駅を、欧文を抜く加工をして作成したもの

新たに開業した区間はもちろん、「2期」として2025年の延伸を目標にしている区間も細い破線で表示しています。また、衛星写真から読み取れた車両基地の場所も分かるように描いてあります。ここまでちゃんと描いた地図は、現時点でまだあまり世に出てないかもしれません。駅は記号だけを入れましたが、駅名は長くなり既存の地名を邪魔するので割愛しています、ネット検索すればお分かりいただけるかと思います。

残念なことに、執筆者はパスポートすら持ってないので現地調査は全くできない上に、もちろんハワイへの渡航経験もありませんから本当はあれこれ物申せる立場にはないのですが…それでも、開通区間を一瞥すると真珠湾北岸をほぼ半周こそしていますが、『何となく微妙な場所』だなあと言う印象を持ちました。破線の部分、予定区間が延伸されると国際空港と繋がるのでそこそこの使い勝手にはなるのでしょうが、それでもなお本来のホノルル繁華街へはまだ遠く、ハワイで大きな社会問題とされる道路の交通渋滞に対する抜本的解決策になるのかは、まだ見通せないのが正直なところでしょう。一方で、9つの駅の分布には結構バラツキがあり、駅間の長短にもかなり差があることが見て取れ、需要を勘案した駅配置の計画がきっちり練られたことが想像できます。

裏返すと、「全米初の全自動運転」(これには驚きました、アメリカの技術力ならとっくに実用化されているものとばかり…)を売り文句に、いわゆるアミューズメントの一種として観光客にわざわざ乗りに来てもらう手法は十分に考えられます。リピーターが付くなら言うことなしですが、ハワイの入れ込み観光客の絶対数からすれば一部の「一見さん」であってもかなりの数になることは想像できます。日本でも久しく鉄道のなかった沖縄に中量交通機関としてモノレールが開業し、今や延伸や車両増結を見るに至るまで定着した感のあることを考えると、そこまで悲観的になることはないのかもしれません。

余談ですが、今回開業のスカイラインは実は「ハワイ初の鉄道」ではありません。報道を見ても、所々に「76年ぶり復活」とあります。地図をよーく見てみると左下、何やら鉄道線ぽいものが少しだけ見えているはずです。これがかつて走っていた鉄道の名残ですが、現在では不定期に車両を走らせる「保存鉄道」としての運行に過ぎず、地表にレールが残り鉄道としての体はなしていても公共交通機関としては認知されず機能もしていないようです。

地図往来

地図制作の現場体験から「地図」の魅力を多方面にわたり語って参ります。地図はおもに私達の生活する地球上の時空間の仕組みを図化するものです。従って、自然、人文現象等、森羅万象を対象といたします。縮尺の概念が絡む世界ですが、大変広域に、また奥深く・・・お楽しみに!

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